株式会社 太陽

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スカラベのペンダントヘッド
エジプト、新王朝時代(紀元前1550年~1070年)、瑪瑙、長さ 3.5 cm

スカラベの和名はフンコロガシで、古代エジプトで糞を球形に整えながら転がしているスカラベが太陽を動かしていると比喩的に見立てられ、太陽神ラーと同一視されました。そしてその姿は再生や復活の象徴として美術に度々表されています。
このスカラベの材質である瑪瑙は火山岩内の隙間にケイ素を沢山含む熱い液体が穴の多い火山岩を通った際染み込んだ微細なクリスタルの層と色の付いた層から形成されています。粒子が細かく綺麗な色と模様のため装飾品などにも好まれています。硬い石なので細部まで綺麗に彫りやすく、昆虫としての形も、装身具としての機能を果たすための紐が通せるループも細部まで綺麗に彫刻されています。
古代エジプトの美術品には様々な貴石が使われており、その色彩は美的な効果のみならず、象徴的かあるいは護符の意味合いがもたらされていました。
古代エジプトの作品に特に好まれ、最も良く使われていた貴石はカーネリアン、紫水晶、赤色ジャスパー、ラピスラズリーとトルコ石でした。カーネリアンやガーネットの赤色は命や元気、太陽、トルコ石の青は水や空、ラピスラズリーのコバルトブルーは夜空、孔雀石などの緑は復活、来世、植物の成長の色でした。
一部の貴石は近辺シナイ半島、東部砂漠、エジプト南部とメロエ(現在のスーダン)からのものでしたが、ラピスラズリーは遠いアフガニスタン北部から輸入されていました。材料の輸入や装身具などの輸出、貴石の交易は港町のアレキサンドリアが中心でした。瑪瑙は採石場が知られていませんが、東部砂漠とシナイ半島で見つかったりします。プトレマイオス時代からローマ時代にかけてインドから輸入されていたそうです。このスカラベは彫刻として完成度が高いし、瑪瑙の使用が少ない新王朝時代の作品ですから尚珍しくて貴重なものです。
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