株式会社 太陽

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こぶ牛形の形象土器
イラン、紀元前1000年、形象土器、長さ 37.5 cm、高さ 34 cm

この力強い雄牛をかたどる器は、儀式や宴会などに使われていた酒器のリュートンです。強い牛や猛獣、足早の馬や鹿、機敏な山羊など優れた特徴を持つ動物をかたどることによってその動物のパワーをもらう意味も込められていましたが、美形を極める作品自体も楽しまれていたに違いません。
イラン、カスピ海に面したギラーン州には形象土器が数多く見つかり、この作品もその辺りから出土しています。こぶや角、大きなお尻と性器が強調され、顔が注ぎ口に化しています。前後のアクセントは胸の皮のたるみと尾です。全体に対して脚が短く頭部・こぶ・胴体が大きく表された体のデフォルメによって動物の巨大さと重さ、従って力強さが感じられます。穴の開いた耳たぶに且つて青銅の耳飾りが着けられていたと思われます。牛は諸文化において強さや多産の象徴でした。また人間に身近な動物として太古から美術のモチーフになっています。
リュートンは角杯を意味し、酒器として洞角であるウシ科の角に由来しています。リュートンは、器の上から酒などを入れて、先端に開けられた注口から飲むことになっていましたが、この形象土器同様に注入口と飲む注口は同じであることも少なくありません。
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