オリエント考古美術
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古代エジプトの美術


古代エジプト文明は王朝時代だけでも3千年間以上続き、優れた美術品が多く産み出されました。紀元前4千年紀の先王朝時代から3千年紀にかけて石器が多く作られていました。透明感のあるアラバスターが特に評価されて、大小で多様な容器は生産されました。右下の写真の大皿もその一つです。他に花崗閃緑岩や蛇紋岩、赤色角礫岩など装飾性の高い石が使われていました。
現在まで伝わる最も多くの美術品は、神殿やピラミッドの巨大建築とエジプトの王、ファラオや神官など位の高い人の墓から出た副葬品です。来世を信じる古代エジプト人は、墳墓の備え付けによって故人の来世を豊かで楽なものにすることが目的でした。従って、故人が前世に使っていたものやその模型をお墓に入れていました。
副葬品の一つは、ミイラの形をしたウシャブチでした。左の写真のウシャブチは、末期王朝時代の第26王朝以降、つまり紀元前664-30年の間に生きていたと推定されるテフ・ナクフト(TEF-NAKHT)と言う神官のために作られたものです。来世に故人の代わりに働くと信じられていましたので、両手に農具を持って、種の入った袋を方から背中にかけています。
ウシャブチ
末期王朝時代、ファイアンス、高さ:17.3 cm

このウシャブチには、右から左へ読まれるヒエログリフ7行が書かれています。文章の初めの大部分は、故人とその両親の名前と肩書きが書かれており、その後「死者の書」第6章を省略する決まり文句が続いています。
肩書からテフ・ナクフトが採石場の仕事の監督、フィレの管理者の任務を果たしていたことが分かります。フィレと言うのは、古代エジプトにおいて神殿でのお使い、労働、王や神官の葬儀などの仕事のために一時的に編成されていた人のグループでした。
古代エジプトの美術は、ファラオの墓から出土した黄金の装飾や装身具が重要です。多くは貴石や当時貴石並みに貴重だったガラスで象嵌されています。左下の写真のシェフトハット神の小さな彫刻の材料であるラピスラズリは、現在のアフガニスタンから運ばれて来たと同様、貴石の多くは遠方からエジプトに輸入されていました。貴石・香料・調味料など様々な商品が運ばれる場面がエジプトのレリーフに描かれています。
大皿
先王朝時代、紀元前3千年紀、アラバスター、径 43 cm
新王朝時代(紀元前1550-1070年間)に文化的な最盛期を迎えたエジプト文明は長い下り坂を辿りました。紀元前4世紀後半にペルシャの支配に陥り、紀元前332年にアレキサンダー大王に征服され、紀元前30年にローマがファラオ時代に終止符を打ちました。紀元395年にローマが滅びてからエジプトはビザンチンの支配に入り、紀元641年にアラブに征服されました。エジプトは紀元1世紀後半からキリスト教が普及し始め、アラブの渡来までほぼ全地域に行き渡っていました。
四つの頭を持つシェフトハット神
第26王朝(紀元前664 - 525年)、ラピスラズリ、高さ:1.5 cm


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