紀元前2世紀に生じた中央アジアの騎馬民族同士の争いが緒騎馬民族の移動の引き金となり、その結果押し出されたスキタイは紀元前2世紀から紀元4世紀にかけてソグディアーナ・バクトリア・ガンダーラ・カシミールなど南アジアの北西部と中央部に流れて込みました。紀元前1世紀にガンダーラとインダス川流域にインドスキタイ王国が設立され、後にインドの北西部を征服しながら領土を広めました。紀元1世紀の初頭に騎馬民族の一つであった月氏が築いたクシャン朝の支配下に落ち入りました。
スキタイは、動物のモチーフを中心に作られていた青銅や金製の装飾品が名高いです。こちらのピンは衣類を留めるために使われていました。向かって右のピンは、青銅の針の上に装飾部分として様式化された互いに巻き付いた2匹の蛇が取り付けられています。左は鳥が翼を広げ嘴先までに伸ばしたように見えます。そのピンと腕輪は青銅で作られており、ピンの頭も鹿の雌の頭部をかたどる腕輪の両先端も金の板で覆われています。この作りはインドスキタイに特徴的です。
装身具、インド・スキタイ、紀元前2世紀頃、青銅と金、高さ:16 cm、7 cm、13 cm

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