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株式会社 太陽
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TEL: 03-5524-6066 |
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羊形砥石 オクサス、紀元前2000年紀、緑泥岩 高さ 8 cm 長さ 9 cm
羊をかたどる砥石は土台に刃物を砥ぐための溝が走っています。実用的な機能に美しい形が与えられ、美的感覚の豊かさを物語っています。動物の形が優美で、力強い角の曲線の頭部の表現に威厳が感じられる一方、可愛らしいお尻や尻尾に動物への愛着が伺われます。 イランのルリスタン地方で青銅器文化になってからは動物の装飾の把手のついた棒状の砥石がみられるもののそれより1000年も前にこのような形で作られた砥石は非常に珍しいものですし、身近な動物を題材とするいわゆる「アニマル・スタイル」を代表する作品です。 |
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古代バクトリアの文化が栄えた場所は中央アジアの西部、アムダリア川(オクサス川)流域、現在のパキスタン、アフガニスタン、ウズベキスタンからカザフスタンに渡る広大な地域で、オクサス文明とも呼ばれています。 紀元前3千年紀初頭から紀元前2千年紀始めまでの青銅器時代のバクトリアが属していた文化圏は、イラン南東部と中央アジア西部とインダス川流域に及び、それぞれの地元特色を保ちながらも共通の美術様式を生み出しました。石材(アラバスター、ラピスラズリ、紅玉髄、凍石)や金属(金、銅、錫)など資源豊富なため、需要のあったメソポタミアに輸出を行っていたバクトリアは、メソポタミアの文化的影響を受けていました。 |
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